先に結論:「いただきます」は、動詞「いただく(頂く)」から生まれた言葉です。「頂く」はもともと「頂(いただき)=頭の上に高くかかげる」という意味で、神仏へのお供えや、目上の人からもらったものを頭の上にかかげた仕草に由来するといわれます。そこから「もらう・食べる」をへりくだって言う言葉になりました。食事の前の「いただきます」には、食べ物の命と、食事に関わった人への感謝が込められているとされます(諸説あり)。
「いただく」の意味の移り変わり
「頂(いただき)」は、山の頂上のようにいちばん高いところを指す言葉です。昔の人は、神仏へのお供え物や、身分の高い人からもらった大切なものを、敬意を表して頭の上にかかげて受け取りました。この「頭上にかかげる」動作から、「いただく」が「もらう」「食べる・飲む」のへりくだった言い方(謙譲語)として使われるようになったとされています。
食事の「いただきます」に込められた意味
食前のあいさつとしての「いただきます」には、次のような意味が込められているといわれます(諸説あります)。
- 命をいただくことへの感謝:肉・魚・野菜など、私たちは他の生き物の命をいただいて生きています。その命に感謝する気持ち。
- 食事に関わった人への感謝:作ってくれた人、育てた生産者、運んだ人など、多くの人の手への感謝。
食後の「ごちそうさま」は、漢字で書くと「御馳走様」。「馳走(ちそう)」は「馬を走らせて(=走り回って)もてなす」という意味で、食事の用意に走り回ってくれた人への感謝を表す言葉です。これに丁寧の「御」「様」がついた形です。
あいさつとして広まった時期
「いただきます」という食前のあいさつが全国的な習慣として広まったのは、比較的新しいとされ、大正から昭和にかけて、学校教育や家庭のしつけを通じて定着したという見方があります。仏教(とくに食事の前に唱えることば)との関わりを指摘する説もありますが、由来には諸説あり、はっきり一つに決まっているわけではありません。
よくある疑問
Q. 「いただきます」で手を合わせるのはなぜ?
A. 感謝や祈りの気持ちを表す作法で、地域や家庭の習慣によって行う・行わないが分かれます。仏教の合掌に通じるものともいわれます。
Q. 一人の食事でも言ったほうがいい?
A. 決まりはありませんが、命や食事への感謝を確かめる区切りとして、言う人も多いです。
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※言葉の由来には諸説があります。本記事は一般的に知られている説をやさしくまとめたものです。
