喪中はがきはいつまでに出す?範囲の目安を資料で比較・文面の組み立てと受け取ったときの対応

先に結論:喪中はがき(年賀欠礼状)は、相手が年賀状を書き始める前に届くよう、11月から12月上旬に出すのが目安です。2026年は年賀状の受け付けが12月20日からに変わり、日本郵便の「郵便局のプリントサービス」は遅くともその前日までに届けるよう勧めています。どこまでの親族で出すかに法律の決まりはなく、2親等までを目安に、同居の有無やつきあいの深さを合わせて考えます。12月の不幸で間に合わないときは年明けの寒中見舞いに切り替え、受け取った側はその相手への年賀状を控えて、喪中見舞いか寒中見舞いで気持ちを伝えます。

まずはひとつ、「へぇー」を

喪中はがきの宛名は黒い墨で、と郵便局のコラムは勧めます。薄墨で書いた郵便番号は、仕分けをする機械が読み取れないおそれがあるからです。気持ちを表す色より、確かに届く色を選ぶ場面です。

編集:へぇ助

いつまでに出す?喪中の側から見た年末年始の日程

喪中はがきは、新年のあいさつを今回は控えることを、相手が年賀状を用意する前に伝えるためのはがきです。時期は年賀状の日程から逆算すると決めやすくなります。日本郵便が2026年8月31日に発表した2027年用年賀はがきの日程に、郵便局のプリントサービスのコラムにある目安を重ね、喪中の側の動きとして当サイトで一つの表にしました。

時期 このころの動き 喪中の側の目安
2026年11月2日(月) 2027年用の年賀はがきが発売 相手が年賀状を用意しはじめる時期。送り先と文面の整理に取りかかりたい
11月〜12月上旬 ― 喪中はがきを出す目安の期間
12月19日(土) 翌20日が年賀状の引受開始日(前年までは12月15日) 遅くともこの日までに相手へ届けたいとする案内がある
12月中旬以降 相手がすでに年賀状を用意しているかもしれない時期 この時期の不幸なら、年明けの寒中見舞いで知らせる形が紹介されている
2027年1月8日以降(関西など一部は16日以降) 松の内が明ける 寒中見舞いを出し始める目安
2月3日(水)節分・2月4日(木)立春 国立天文台の暦要項による2027年の日付 寒中見舞いを届ける目安の終わり。立春の前日(節分)までとする資料と、立春ごろまでとする資料がある

受け付けの開始が5日遅くなったからといって、喪中はがきの目安まで後ろへずらす必要はない、と当サイトは考えます。年賀はがきは11月初めから売られていて、相手がいつ書き始めるかは分からないからです。郵便局のプリントサービスのコラムを読み比べても、投函の目安を11月からとするもの、相手に届く目安を11月中旬から、あるいは11月下旬からとするものがあり、始まりの書き方には幅があります。それでも、目安の終わりを12月上旬に置く点はどのページもそろっています。

どこまでの親族で出す?目安を「物差し」ごとに比べる

喪中はがきを出す範囲は、法律で決められたものではありません。資料に出てくる考え方を、何を物差しにしているかで当サイトが並べ直しました。

物差し 目安の考え方 資料
親等 2親等までが一般的な目安。配偶者(親等では数えない)、1親等の父母・配偶者の父母・子、2親等の祖父母・兄弟姉妹・孫など 郵便局のプリントサービス
暮らしぶり 親等で引いた線を、ともに暮らしていたかどうかで前後させる考え方。生活を共にした相手かどうかが、続柄の遠い近いより重く見られることがある 同
明治の決まり 明治には、続柄ごとに喪に服す期間を定めた服忌令があった。いまの喪中はがきの範囲を縛るものではない 百科事典マイペディア
つきあい 親等とは別に、毎年新年のあいさつを交わしている相手かどうかで送り先を考える。親族以外の相手はこちらのほうが決めやすい(下の早見表) 当サイトの整理

親族の線引きは「親等」と「暮らしぶり」の2行、実際の宛先選びは「つきあい」の行、と使い分けると迷いが減ります。喪に服す期間そのものの考え方や、明治の決まりの中身、宗派による違いは、忌中と喪中の期間の目安と宗派ごとの考え方で整理しています。

親族以外も含めた送り先の早見表

上の表の「つきあい」の物差しを使って、宛先選びで迷いやすい相手を当サイトで一つの表にまとめました。目安は資料の要点がもとです。

相手 目安 判断のよりどころ
毎年年賀状を交わしている親戚・友人・知人 出す いつものあいさつを今回は控える、と前もって知らせる相手の中心
親兄弟など、不幸をすでに知っている身内 省くこともある 送らなくてよいとするコラムがあり、身内どうしでは省く例もあるとされる
葬儀に参列してくれた人 出す 年賀状を交わす相手に加えて、参列者にも送るのが礼儀とするページがある
故人と縁があり、まだ亡くなったことを知らない人(家族葬で知らせていない人など) 出すことがすすめられている このはがきが訃報も兼ねるので、家族だけで見送ったことなどをひとこと添える形が紹介されている
取引先など仕事の相手 基本は出さない 仕事上の相手には送らなくてよいとするページがある。ただ、仕事で知り合っても私的に年賀状をやりとりする間柄なら、ほかの知人と同じように考える見方も紹介されている

表の「目安」は郵便局のプリントサービスの複数のページ(範囲・時期・FAQ)をもとにしたもので、最後は家ごとの判断になります。

文面の組み立て方:見本1枚と、手が止まりやすい点の早見表

まず、当サイトで作った見本を1枚、通しで載せます。言い回しは家ごとに変えてかまいません。

喪中のため 新年のごあいさつは失礼いたします
本年六月 母 〇〇を八十八歳で見送りました
長年 母と親しくしてくださった皆さまに 心からお礼を申し上げます
新しい年が皆さまにとって穏やかなものでありますように
令和八年十一月
(住所)
(氏名)

受け取った人がこの1枚から読み取りたいのは、「誰が亡くなったのか」と「そのため今回は新年のあいさつが届かない」という2点だ、と当サイトは考えます。書きながら迷いやすい点も、この2点が取り違えなく伝わるかどうかで判断すると決めやすくなります。資料にある目安と合わせて表にしました。

迷いやすい点 資料にある目安 考え方のヒント(当サイト)
故人の続柄は、誰から見て書く? 差出人から見た続柄で書き、夫婦連名なら世帯主を基準にそろえる。妻の父母を「岳父」「岳母」と書く方法もある 基準がぶれると、受け取った人が「どちらの家の親か」を取り違えやすい
年齢は満年齢と数え年のどちら? 満年齢が一般的とされる ふだん使う数え方なので、読み手が引っかからない
「逝去」と書いてよい? 辞書(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典)では、他人を敬ってその死をいう語とされる。文例ページの見本は「永眠いたしました」が中心で、「他界しました」とした例も一つある 身内を敬う言い方になるので、自分の家族の死を知らせる便りには向かない
「年賀」という字は使える? あいさつの一文では「新年」「年始」「年頭」などに置き換えるよう文例ページは勧めていて、「年賀」が祝いの言葉であることを理由に挙げる はがきの別名「年賀欠礼状」や、辞書の「欠礼」の用例、同じサービスのFAQの文面のように、「年賀欠礼」という言い方そのものは広く使われる。避けるのはあいさつの一文の中、と考えると迷いにくい
「拝啓」や季節のあいさつは入れる? 頭語や時候のあいさつは入れず、「重ね重ね」「ますます」のような重ね言葉も避ける 知らせとお礼だけの短い便りにすると、用件がまっすぐ伝わる
転居や結婚などの近況は書く? 載せずに寒中見舞いなどで知らせる形が、文例や範囲のページで紹介されている。一方、同じサービスのFAQは、仲のよい友人や、故人とつながりの深かった相手になら一言添えてもよいとする。結婚や出産のような祝い事の知らせは、寒中見舞いや手紙に回すよう勧めている 改まったつきあいの相手にはあいさつだけ、親しい相手には一言、と分けると決めやすい
日付はどこまで書く? 日にちは入れず、「令和八年十一月」と月で止める その下に差出人の住所と氏名を添えれば、文面はそろう

表の「資料にある目安」は、断りのないものは郵便局のプリントサービスのページ(文例・範囲・FAQ)にもとづきます。地域や家庭によって書き方が違うこともあります。

12月に不幸があった・出しそびれたときは

12月に身内を亡くしたときは、相手がすでに年賀状を用意しているかもしれません。郵便局のプリントサービスのコラムには、12月に亡くなった場合は年明けの寒中見舞いで知らせるとするものと、12月中旬以降の不幸を寒中見舞いに回すとするものがあり、線の引き方はページによって少し違います。12月の初めなら喪中はがきが間に合うこともあるので、相手に届く日を考えて選ぶとよいでしょう。

喪中はがきを出しそびれた相手や、知らせが届いていなかった相手から年賀状が来たときも、返事は年賀状ではなく、松の内が明けてから出す寒中見舞いにするのが一般的です。届いたお便りへのお礼と、喪中のため新年のあいさつを控えたことを短く伝えます。書き出しや文例は喪中の年賀状の代わりに出す寒中見舞いの書き方にまとめています。

喪中はがきを受け取ったときの対応

受け取った側がまずすることは、その相手への年賀状を控えることです。そのうえで、状況に応じて次のような対応が紹介されています(郵便局のプリントサービス)。

受け取ったときの状況 対応の例 時期の目安
喪中はがきで訃報を初めて知った お悔やみを伝える喪中見舞いを送る。年明けの寒中見舞いで伝える形もある。香典や供物を考える人もいる 喪中見舞いは年内のなるべく早い時期、寒中見舞いは松の内明けから
行き違いで年賀状を出してしまった おわびとお悔やみをあらためて伝える。手紙で改めるなら年明けの寒中見舞い、親しい相手なら電話やメールなどで先に事情を話す、という使い分けが紹介されている 寒中見舞いは松の内明けから
自分の家も喪中 相手から先に届いていても、自分の喪中はがきを出せば足りるとされる 11月〜12月上旬

喪中見舞いは、喪中はがきへの返信として送る人が近年増えているとも紹介されています。香典をあとから送るときの金額の目安や、宗教ごとの表書きは香典の相場と宗教別の表書きを参考にしてください。

喪中はがきの「よくある誤解」

どれも、ほかの場面の作法や見本の見た目と混ざって生まれやすい思い込みです。誤解されやすい理由を当サイトの見方で添え、資料の説明は要点だけを示します。

  • 誤解:喪中はがきは「年賀状を送らないで」という依頼
    受け取った側が年賀状を控えるのが一般的なため、はがきそのものが依頼の文のように読まれがちです。けれども別名「年賀欠礼状」の「欠礼」は、辞書(デジタル大辞泉)で礼を欠く、つまりあいさつを省くことを指す語です。控えるのは差出人自身のあいさつのほうで、郵便局のプリントサービスのFAQも、相手からの年賀状を断る趣旨のはがきではないと説明しています。
  • 誤解:喪中はがきは薄墨で書くもの
    お悔やみと薄墨の結びつきが強いぶん、弔事にかかわる便りすべてに当てはめたくなります。ここは「誰の側の作法か」で分けると整理できます。郵便局のプリントサービスの薄墨のコラムによれば、薄墨はもともと、訃報に接した側が遺族へのいたわりを表す書き方です。喪中はがきを書くのは知らせる立場の遺族なので、場面の向きが反対になります。同じコラムも、濃い墨で書いて差し支えないという立場です。
  • 誤解:句読点を一つでも入れたら失礼
    誤解のもとは見本の印象かもしれません。郵便局のプリントサービスの文例は句読点の代わりに字と字の間をあけて組まれていて、本記事の例も同じ形にしています。ただ、同じサービスのコラムでも、儀礼のあいさつ状では打たないのが一般的とするものと、付けても失礼にはならないとするものの両方があり、決まりというより慣習の範囲の話です。

もうひとつ、「へぇー」を

市販のはがきで喪中はがきを出すなら、郵便局の弔事用85円普通切手が使えます。慶事用が85円と110円の2種類あるのに対し、弔事用は85円の1種類だけ。はがき1枚の料金と同じ額面です。

編集:へぇ助

喪中はがきのよくある疑問

Q. 亡くなった家族あてに年賀状が届いたら?

A. 返事は年賀状ではなく、松の内が明けてから家族が寒中見舞いとして出す形が紹介されています。郵便局のプリントサービスの文例は、本人が亡くなったことと知らせが遅れたおわびを軸に、届いた便りへのお礼や生前のつきあいへの感謝を添えた短い文面です。早見表にある「故人と縁があり、まだ亡くなったことを知らない人」へ年内に喪中はがきを出しておくと、こうした行き違いを減らしやすくなります。

Q. 同じ年に2人の家族を亡くしたら、はがきは分ける?

A. 1枚にまとめて書いて差し支えないとされます。郵便局のプリントサービスの文例では、一人ごとに行を分けて亡くなった月・続柄・名前・年齢を並べ、「永眠いたしました」の結びは最後に一度だけ置く形をとっています。続柄は、差出人(夫婦連名なら世帯主)から見た呼び方にそろえます。

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出典・参考

※喪中はがきを出す時期や範囲、文面の決まりごとは、地域・家庭・宗派によって考え方が異なり、資料によっても目安に幅があります。本記事は資料にもとづく一般的な目安です。年賀状の日程は2027年用(2026年12月差し出し)のものです。