七五三は数え年?満年齢?男女別の年齢と11月15日・千歳飴の由来

先に結論:七五三で祝う年齢は、一般的に男の子が3歳と5歳、女の子が3歳と7歳です。年齢を数え年で数えるか満年齢で数えるかに決まりはなく、住吉大社のように数え年でも満年齢でも受け付ける神社もあります。11月15日という日付にも複数の説があり、今は10月から11月の都合のよい日や、混雑を避けた時期にずらしてお参りする家庭も珍しくありません。迷ったら、子どもの体調ときょうだいの予定を基準に決めてよい行事です。

まずはひとつ、「へぇー」を

七五三の3・5・7は、じつはどれも奇数。奇数は昔から縁起のよい数とされ、桃の節句(3月3日)や端午の節句(5月5日)も奇数がそろう日。子どもの節目に、めでたい数が並んでいるんです。

編集:へぇ助

「うちの子は今年?」を決める3つの数え方

七五三で迷いやすいのは「何歳か」より「どの年に当たるか」です。数え方によってお参りの年が1年ずれることがあり、家庭でよく使われる考え方はおおむね3通りです。

  • 数え年:生まれた年を1歳とし、元日を迎えるたびに1つ足す数え方。誕生日は関係しません。
  • 満年齢(その年に誕生日を迎える年):その年のうちに満3歳・5歳・7歳になる年に祝う考え方。
  • 満年齢(お参りの時点):お参りする日に、すでに満3歳・5歳・7歳になっていることを条件にする考え方。

2023年生まれの子を例に、3歳のお祝いがいつになるかを当サイトで整理すると次のようになります。

数え方 2023年4月生まれ 2023年12月生まれ 向いている家庭の例
数え年 2025年 2025年 きょうだいと同じ年にまとめたい
満年齢(その年に誕生日を迎える) 2026年 2026年 学年の区切りに近い感覚で決めたい
満年齢(お参りの時点) 2026年 2027年 着物や長時間の外出に慣れてからにしたい

12月生まれの子は、数え年なら2歳になる前の秋にお祝いを迎えることになります。3歳のお参りを満年齢で1年遅らせるのは、こうした体格や体力の差を考えての判断であることが多いようです。

年齢を満年齢で数えること自体は明治35年(1902年)の法律ですでに定められていましたが、日常の言い方まで満年齢にするよう国が呼びかけたのは、1949年(昭和24年)の「年齢のとなえ方に関する法律」で、施行は翌1950年です。それまでの暮らしでは数え年で年齢を言うのが一般的だったため、七五三も古くは数え年で祝われていました。長寿のお祝いでも同じ迷いが生まれることは還暦・古希など年齢の異名一覧で取り上げています。

3歳・5歳・7歳は、それぞれ別の儀式だった

七五三は、年齢ごとに別々だったお祝いが、のちにひとまとめに呼ばれるようになったものと考えられています。昔の儀式と今の祝い方を当サイトで並べると次のとおりです。

年齢 昔の儀式名 節目の中身 今の一般的な対象
3歳 髪置(かみおき) 髪をそらずに伸ばし始める 男の子・女の子
5歳 袴着(はかまぎ) 初めて袴をはく 男の子
7歳 帯解(おびとき)/紐落(ひもおとし) 着物の付け紐をやめ、帯で締める 女の子

どの儀式も、服装や髪型を「赤ちゃん仕様」から一段階大人に近づける区切りです。神社本庁の案内でも、3歳の髪置は男女とも、5歳の袴着は男の子、7歳の帯解は女の子の儀式として紹介されています。ただし、こうした儀式の成り立ちや年齢の割り振りには時代による変化があり、細部には諸説があります。

11月15日になった理由は一つに絞れない

11月15日とされる理由は一つに定まらず、辞典などでは主に次の3説が挙げられています。

  • 暦の吉日説:旧暦の11月15日が、二十八宿の「鬼宿(きしゅく)」に当たる縁起のよい日とされたという説。
  • 霜月の祭り説:実りを感謝する霜月祭は、農作業がひと段落した旧暦11月に行われ、その15日は満月にあたったことから選ばれたのではないか、とみる説(日本大百科全書も推測として紹介)。
  • 将軍家説:5代将軍徳川綱吉の子・徳松の祝いがこの日に行われたことにちなむという説。『日本大百科全書』では俗説として紹介されています。

どの説でも、もとの日付は旧暦の11月15日で、今の暦の同じ日とは季節がずれています。また、「七五三」の名で盛んになったのは明治時代の東京からとされ、地域によって祝い方に違いが残っています。

時期をずらすのは今では普通のこと

今は当日にこだわらず、休日に合わせる、混雑を避けて10月に早める、写真だけ先に撮る(前撮り)など、家庭ごとに工夫されています。神社側でも、大阪の住吉大社は11月以外も七五三の祈祷を受け付けていると案内しています。

ずらすときに確かめておきたいのは、次の3点です。

  1. 参拝したい神社の受付期間と、予約が必要かどうか
  2. 千歳飴などの授与品がもらえる期間(時期外は内容が変わる神社もあります)
  3. 祈祷を受ける場合の初穂料の金額と包み方

初穂料の考え方やのし袋の書き方は初穂料とは?のし袋の書き方と金額の確かめ方で、神社ごとの示し方を比べながら解説しています。

千歳飴の名前と、ふたつの始まり説

七五三のお土産として知られる千歳飴は、細長い紅白の飴を、鶴亀や松竹梅を描いた縦長の袋に入れたものです。「千歳」は千年を表し、子どもが長く元気に生きるようにという願いが名前と形の両方に込められているとされます。

始まりについては、江戸時代の初めに大坂の平野甚左衛門が江戸で売り出したという説と、元禄から宝永のころに江戸・浅草の七兵衛という飴売りが「千年飴」として売り始めたという説があり、どちらとも決まっていません。

地域や寺社による違い

七五三の祝い方は全国で一律ではありません。『日本大百科全書』によると、三浦半島などには7歳だけを祝う土地もあり、男の子は15歳の祝いだけだったという例が紹介されています。3歳と7歳だけを祝う地域もあります。

関西で子どもの節目として広く知られているのが、数え年13歳で行う「十三まいり」です。京都・嵐山の法輪寺では、数え年13歳の男女が知恵を授かるために参拝する行事として、春(3月13日から5月13日)と秋に参詣期間を設けています。帰り道に渡月橋で寺を振り返ると授かった知恵が戻ってしまう、という言い伝えも有名です。

七五三でよくある誤解

「数え年が正式で、満年齢は略式」

昔は数え年で祝っていたのは確かですが、今は数え年でも満年齢でも受け付ける神社が多く、どちらかが「正しい」というものではありません。

「11月15日を過ぎたらお参りできない」

由来の日付は旧暦で、しかも説が複数あります。前後の休日や10月中にお参りしても、行事の意味が損なわれるわけではありません。

もうひとつ、「へぇー」を

帯解きを何歳で行ったかは、辞典によって9歳説や5歳説などの食い違いがあります。いまのように女の子7歳の祝いにそろったのは、江戸時代の中期以降とされます。

編集:へぇ助

七五三のよくある疑問

Q. きょうだいを同じ年にまとめてもいい?

A. 一般的には問題ないとされます。上の子は満年齢、下の子は数え年というように数え方を分けて、同じ年にそろえる家庭もあります。

Q. 生まれてすぐのお参りとは何が違う?

A. 生後1か月ごろのお宮参りは、誕生を報告して健やかな成長を願う最初のお参りです。七五三はその後の成長を感謝する節目にあたります。日数の数え方はお宮参りの時期と数え方にまとめています。

Q. お寺でお参りしてもいい?

A. 七五三は神社でお参りすることが多い行事ですが、お寺で七五三の祈願を受け付けているところもあります。たとえば東京・芝の増上寺は、10月から11月を中心に予約制で(1月中旬から9月は12時の回のみ)七五三の祈願を行い、千歳飴も授与品に含めています。受付の有無や期間は寺社ごとに違うため、事前に確認すると安心です。

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出典・参考

※年齢の数え方・時期・由来には諸説や地域・寺社ごとの違いがあります。本記事は一般的な目安です。